【生産技術あるある】パワーポイントエンジニアリングってなに?
今回は、生産技術あるあるについて紹介します。
知恵袋に、パワーポイントエンジニアリングに関する質問がされていました。
ホンダの研究所に勤めてる友人がパワーポイントエンジニアリングばっかりって言ってたのですが、パワーポイントエンジニアリングってなんでしょうか?
友人はパワーポイントで車は作れると言っていたのですが意味がわかりません。
パワーポイントと何か特別なソフトを連携させてエンジニアリングをするのでしょうか。この言葉の意味を知っている方、教えてください。
引用:知恵袋
皆さんは「パワポエンジニアリング」という言葉を聞いたことがありますか?
パワーポイントとエンジニアリングを組み合わせた言葉になります。
大手企業でよく使われるフレーズですが、その意味は一見するとわかりにくいかもしれません。
今回はこの「パワーポイントエンジニアリング」について詳しく解説します。
パワーポイントエンジニアリングとは?
「パワーポイントエンジニアリング」は、エンジニアが開発現場で実際の研究開発作業を行う時間よりも、机でパソコンに向かってパワーポイント(Microsoft PowerPoint)を使って報告資料を作る時間のほうが長いことを皮肉った言い方です。
実際の研究開発は行わず、パワーポイントを使って開発の提案や他の会社への開発依頼を行うことで、開発を実施したつもりになることです。
投稿内容によれば、ホンダの研究所ではパワポエンジニアが多いということで、悲観的な意見が見受けられますね。
ホンダは「The Power of Dreams」をコーポレートメッセージに掲げていますが、現場のエンジニアたちは報告作業に忙殺されて本来の業務ができない現状を「これじゃまるで The PowerPoint of Dreams だ!」と愚痴っているのです。
なぜパワーポイントエンジニアリングが問題なのか?
ここではパワポエンジニアリングの問題について整理します。
何も生み出さない
パワポエンジニアリングでは、開発の提案は行われますが、実際の開発は行われません。
パワポ作成と提案だけで終わり、結局のところ何も生み出されていないですね。
開発力がなくなる
他社への開発を投げることで、自社での開発力が失われます。
技術力が育たないため、技術職としてキャリア形成に影響及ぼします。
その結果、エンジニアの仕事はパワーポイント作成ばかりとなり、パワーポイントエンジニアリングと揶揄されているのです。
これは、エンジニアの本来の役割である技術開発が後回しになってしまうという問題を指摘しています。
まとめ
パワーポイントエンジニアリングは、エンジニアが本来行うべき技術開発の時間が、報告資料の作成に取られてしまう現象を指す言葉です。
この問題は、エンジニアリングの現場だけでなく、多くの企業で共通して見られる問題です。
しかし、この問題を解決するためには、企業全体での意識改革が必要です。
報告資料の作成は重要な業務の一部ですが、それが本来の業務を阻害するほどになってはいけません。
エンジニアが技術開発に専念できる環境を整えることが、真の技術革新を生み出すための第一歩と言えるでしょう。